素材を知る2026年2月12日
アドブルー/AdBlue(尿素水)の詰まり・故障の原因は?解消法・予防策を解説

アドブルー(AdBlue)は、ディーゼル車の排ガス浄化に欠かせない高品位尿素水ですが、取り扱いを誤ると詰まりや故障の原因になることも。本記事では、よくあるトラブルの原因とその対処法、さらに予防のポイントをわかりやすく解説します。
アドブルーの詰まりや故障の主な原因は?

ディーゼル車に不可欠な排ガス浄化システム「尿素SCRシステム」では、排出される窒素酸化物(NOx)を無害化するために「アドブルー(AdBlue)」という尿素水が使用されます。しかし、このアドブルーが原因でシステムに詰まりや故障が発生するケースがあり、車両のパフォーマンスや安全性に影響を与える恐れがあります。ここでは、詰まりや故障の主な原因を3つご紹介します。
1.アドブルーの結晶化
特に注意したいのが「アドブルーの結晶化」です。アドブルーは32.5%の尿素と純水で構成されており、外気温が-11.5℃を下回ると凍結・結晶化する性質があります。これにより、ホースやノズルに結晶が付着し、供給ラインが詰まってしまうことがあります。
2.不純物の混入
もう一つの主な原因は「不純物の混入」です。純度の低い尿素水や、不純物を多く含む原料尿素で製造された尿素水を使用すると、SCRシステム内部で「シアヌル酸」などの固形物が発生し、マフラーや触媒、DPF内部に蓄積します。シアヌル酸は非常に硬く、水や熱にも溶けにくいため、除去には大がかりな修理が必要になることもあります。
3.センサー・ポンプの不具合
さらに、「センサーやポンプの故障」も見逃せません。SCRシステムには、アドブルーの濃度・残量・温度・供給状態を監視する複数のセンサーが備わっています。これらは使用しているアドブルーに異常があったり故障していたりすると、警告表示が出たり、アドブルーが適切に噴射されずにエンジン出力が制限されたりすることがあります。
アドブルーの結晶化が起きたときの解消法は?

このように、寒冷地での使用や不純物を含むアドブルー(AdBlue)は、しばしば“結晶化”というトラブルを引き起こします。アドブルーが結晶化すると、尿素SCRシステムの配管やノズルが詰まり、排ガス浄化が正常に行われなくなるだけでなく、エンジン性能にも悪影響を及ぼす可能性も。では、実際に結晶化が起きてしまった場合、どのように解消すればよいのでしょうか。
凍結による結晶化は「溶かして再利用」が基本
まず、もっとも一般的なケースであるアドブルーの凍結による結晶化においては、アドブルーを溶かすことで再利用が可能です。具体的には、室温で自然に解凍させるか、暖機運転によってエンジンの熱でシステム全体を温め、アドブルーを液体に戻します。品質自体は一度凍結しても劣化しないため、完全に溶ければ問題なく使用できます。
マフラーや触媒内部の結晶は整備対応が必要
一方、マフラーや触媒、DPFの内部で固まった結晶は、自然解凍だけでは解消できない場合があります。目詰まりが起きていると感じたら、整備工場での点検・洗浄が必要です。特に、マフラーやSCR触媒内部で結晶化が進行している場合は、結晶が「シアヌル酸」などの水に溶けない物質になっている可能性があり、自力での除去は困難です。こうした場合は、分解清掃や部品交換が必要になることもあります。
アドブルーによる故障・トラブルを防ぐ予防策は?

アドブルーは凍結しても品質に問題ありませんが、一方で取り扱いや保管方法を誤ると、システム不良やエンジン性能の低下といったトラブルにつながる恐れも。ここでは、アドブルーによる故障を未然に防ぐための主な予防策を紹介します。
1. 高品質なアドブルーを選ぶ
もっとも重要なのは、「AdBlue®」の商標が付いた高純度な製品を使用することです。粗悪な尿素水には、ビウレットなどの化合物やその他不純物が含まれていることがあり、SCRシステムの詰まりや結晶化の原因になります。これが進行すると、マフラーや触媒に固形物が堆積し、修理には高額な費用がかかることも。信頼できるメーカーや代理店から購入し、品質基準を満たした製品だけを使用しましょう。
2. 適切な保管温度を守る
アドブルーは-11.5℃以下で凍結、40℃以上で急速に劣化する性質を持っています。そのため、保管場所は直射日光を避けた風通しの良い屋内が理想的です。目安としては10~25℃程度の範囲で、なるべく低めの温度で管理するのが望ましく、外気温に左右される車内や倉庫での長期保管は避けた方が良いでしょう。なお、保管期限は温度に左右されるため、温度とセットで確認しておく必要があります。以下は温度と期限の目安です。
| 保管外気温の目安 | 保管・使用の有効期限の目安 |
|---|---|
| 10℃以下 | およそ3年 |
| 25℃以下 | およそ2年 |
| 30℃以下 | およそ1年 |
| 35℃以下 | およそ6か月 |
| 35℃以上 | およそ4か月 |
3. 補充時の異物混入を防ぐ
補充の際には、ホコリや砂、水道水などが混入しないよう注意することが大切です。補充口や容器の口は清潔に保ち、ノズルを活用すると安全です。また、誤ってアドブルーをタンク外にこぼしてしまった場合は、白く結晶化するため、すぐに拭き取り、水でしっかり洗い流しましょう。
4. 定期的な点検とメンテナンスを行う
センサーやポンプ、ヒーターなど、SCRシステムは複数の電子部品や機構で構成されています。定期的な車両点検を通じて、異常を早期に発見・対応することが、システム全体の寿命延長につながります。特に寒冷地では、タンクヒーターの動作確認も欠かせません。
アドブルーによるトラブルは、ほとんどが日常管理や使用方法の見直しで防ぐことができます。高品質な製品を選び、保管・補充・点検の基本を守ることが、安心・安全な車両運行の第一歩です。
三井化学のアドブルーは国産・高品質でリスクを低減

アドブルーによる詰まりや故障を防ぐためには、高品質かつ安定供給が可能な製品を選ぶことが欠かせません。そんな中で、多くの企業から支持を集めているのが「三井のアドブルー」です。
三井化学が製造するアドブルーは、100%国産で、原料からすべて国内の大阪工場で生産。JIS規格に適合した品質管理体制のもと、全ロットで厳格な検査を行っており、SCRシステムを詰まりや結晶化のリスクから守ります。万が一の品質トラブルを回避したい企業にとって、信頼できる選択肢です。
さらに、全国20か所の配送拠点により、急な補充ニーズにも迅速対応。2021年の供給不足時にも継続供給を実現した実績があり、物流を止めないためのBCP対策としても心強い存在です。
アドブルー選びは、車両のトラブルを防ぐだけでなく、日々の業務を止めないための大切な備えです。だからこそ、信頼できる品質と供給体制を持つ「三井のアドブルー」をおすすめしています。アドブルーでお悩みの企業様は、ぜひご相談ください。







