2022年10月19日
「バイオプラスチック」とは?
「バイオプラスチック」にはさまざまな種類があり、使用用途に合わせて適切な選択をする必要があります。
「マスバランス方式」のバイオマスプラスチックは、従来品と物性に違いがなく、従来の設備・加工条件を維持したまま使用できることが大きな特徴です。
マスバランス方式バイオマスプラスチックが期待される背景には以下の理由が挙げられます。
●従来品と同等の物性を持つ
一般的なバイオプラスチック原料では、従来品との物性の違いや成形安定性、加工条件の調整が必要となる等、様々な課題があります。一方、マスバランス方式のバイオマスプラスチックは従来品と物性に違いが無いため、従来の設備・加工条件を維持したままご使用頂くことが可能です。自動車用途等、機能性や高品質が求められる分野でなかなか従来品からの切り替えが難しい一方、同時に環境配慮型への取り組みが求められており、こうした用途の救世主となる可能性があります。
●バイオマス率100%
マスバランス方式で生産されたバイオマスプラスチックはバイオマス率100%と見なすことが出来ます。
マスバランス方式の考え方では、実原料との物理的な繋がりは必要なく、原料に使用されたバイオマス原料の絶対量に応じるので、例えば、1トンのバイオマス原料が使用された場合、製造された製品の1トン分はバイオマス率100%とみなす事が出来ます。
●エコマーク認定の取得が可能
2022年9月、公益財団法人日本環境協会エコマーク事務局はマスバランス方式バイオマスプラスチックに対してもエコマーク認定が受けられることを発表しています。
●原料増量・供給安定性への期待
現状は年間60-70万トン/年といわれている生産量が今後5年で倍以上に増える可能性があるといわれており、安定した供給が見込まれるバイオプラスチックとして期待されています。
ISCC認証取得先は既に40,000社以上がエントリー、有効期限内の認証取得者は7,000社以上(2022年11月21日時点)となっており、日本国内では70社が有効期限内の認証を保有しています。
弊社・三井物産プラスチックは、2022年2月に持続可能な製品の国際的な認証制度の一つであるISCC PLUS認証を取得しました。
マスバランス方式とは、紙やプラスチックなど多様な業界で適用されている物資収支方式の考え方で、バイオマス由来、石油由来の両方の原料が含まれている製品に対し、バイオマス由来の原料の投入割合に応じて、そのバイオマス分を割り当てることができます。
マスバランス方式のバイオマスプラスチックは従来品と同等の物性を持つため、従来の設備・加工条件を維持したままご使用することが可能で、自動車用途等、機能性や高品質が求められる分野での活用が期待されています。弊社・三井物産プラスチックは、ISCC PLUS認証を取得しており、マスバランス方式の製品の取扱いも積極的におこなっております。ご興味のある方はぜひ一度お問い合わせください。