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pic素材を知る2026年2月13日

世界が求める「低白金」への転換。ダウ・東レのシリコーン剥離剤が切り拓く、新たなスタンダードとは?

高性能な触媒として、シリコーン剥離剤にも広く使われてきた白金。しかしその一方で、価格の高騰や供給リスク、環境負荷の大きさといった課題も抱えています。こうした背景から、白金の使用量を抑えつつ性能を維持する「低白金処方」の製品に注目が集まっています。

本記事では、ダウ・東レの技術力を活かした低白金処方のシリコーン剥離剤をご紹介。シールやフィルム、テープなどの製造で課題のある企業様は、ぜひ参考にしてみてください。

様々な用途に利用される白金とは?

白金(プラチナ)は、その優れた化学的特性から、さまざまな分野で活躍する希少金属です。特に注目すべきは、「高い化学的安定性」と「優れた触媒活性」の両立。酸化や腐食に強く、過酷な環境でも性能を維持できることから、自動車の排ガス浄化装置や燃料電池など、環境・エネルギー分野で欠かせない素材として利用されています。また、有害物質の分解やクリーンエネルギーの生成など、白金は持続可能な社会づくりを支える重要な役割を果たしています。

そのほか、電子部品や医療機器などの精密機器にも使用され、高い信頼性が求められる場面でも性能を発揮します。さらに、耐久性と美しさを兼ね備えていることから、宝飾品としての需要も根強く、産業用途と並んで市場を支えているのは周知のことでしょう。

こうした白金は、シールや粘着ラベル、フィルムなどに使用されるシリコーン剝離においても、「硬化触媒」として重要な役割を担っています。シリコーン剥離剤は、製品の表面に塗布し、粘着物が一時的に貼りついたあと、きれいに剥がれるようにするための材料であり、その機能を安定して発揮するには、硬化反応の精度と安定性が不可欠です。白金触媒はこれらの条件を満たすため、長年にわたって高品質な剥離剤の製造を支えてきました。シリコーン剥離剤にとって、白金はなくてはならないキーマテリアルのひとつだったというわけです。

なぜ白金の使用が問題視されているのか?

一方で、白金の利用には多くの課題も存在しています。最大の懸念は、その供給源が非常に限られていることです。白金の主な産出国は南アフリカとロシアであり、世界の生産量の大部分がこの2カ国に依存しています。こうした偏在的な供給構造は、地政学的リスクの影響を非常に受けやすく、不安定な国際情勢や現地での労働問題、政変、物流トラブルなどが供給に直結する危うさをはらんでいます。

さらに、白金の採掘には膨大なコストとエネルギーが必要です。わずか1グラムの白金を得るために、多量の鉱石を掘削し、精錬・加工を行う必要があり、その過程では多くの電力と化学物質が使われます。そのため、環境負荷も極めて高く、サステナブルな資源利用の観点からも課題が指摘されています。

加えて、白金は国際相場に左右されやすい金属でもあります。市場では投機的な動きも多く、価格の変動幅が大きいため、企業にとっては原料コストの予測が難しく、調達リスクの高い素材といえます。

このような背景から、製造業界では「白金をどのように減らすか」「そもそも使わずに済ませることはできないか」といった、使用量の抑制や代替技術の検討が進んでいます。いまや、白金の使用削減は単なるコスト対策にとどまらず、環境対応とリスクマネジメントの両立を図るための、持続可能な製品選定の新しい視点として注目されているのです。

低白金処方を実現したダウ・東レのシリコーン剥離剤とは?

こうした白金にまつわる課題を背景に、今、注目を集めているのがダウ・東レが提供する「低白金処方」のシリコーン剥離剤です。

この製品は、従来の剥離剤と比較して白金の使用量を大幅に削減しながらも、必要な硬化性能や製品としての安定性は一切損なわない設計となっています。シリコーンの硬化反応は、通常、白金を触媒とした化学反応によって進みますが、ダウ・東レの製品ではより少ない白金量で十分な硬化が得られる技術が確立されており、機能性とコスト抑制の両立が可能です。

さらに、同社の製品には低温でも硬化が可能なグレードが揃っており、製造時に必要な熱エネルギーの削減や、工程の簡略化にも貢献します。これにより、材料コストだけでなくエネルギーコストの低減、作業負荷の軽減、そしてトータルでの環境負荷削減という、三つの側面において同時に効果を発揮するのが大きな特徴です。

加えて、無溶剤型やエマルジョン型といった環境配慮型のシリコーン製品とも組み合わせが可能なため、従来の課題であった「白金」と「溶剤」——この2つの素材リスクに対して、一括で対応できる点も高く評価されています。

環境に配慮したシリコーン剝離ならダウ・東レへ

三井物産プラスチック株式会社で、ダウ・東レのシリコーン剥離剤を担当する本江氏は、次のように語ります。

「ダウ・東レのシリコーン剥離剤は、単に“白金を減らす”というだけでなく、作業性や硬化安定性をしっかり担保したうえでの処方になっています。これは、長年にわたる技術開発の蓄積と、世界中の多様な用途で培われた実績によるものです。
実は、今注目されている無溶剤型や低白金処方の製品は、環境問題が社会的に大きく取り上げられる以前、すでに30年ほど前から作業環境改善を目的として開発されてきた背景があります。当時は使い勝手や設備適合の難しさもあり、あまり普及しませんでしたが、近年の環境意識の高まりとともに、ようやくその技術価値が再評価されている状況です。
今後ますます重要になるのが、環境対応と安定調達の両立です。脱溶剤化・低白金という2つの軸を備えた製品は、単なる代替ではなく、事業リスクを抑えつつ持続可能性を高める“戦略的な選択肢”だと考えています」

本江氏が指摘するように、脱溶剤化や白金使用量の削減、調達リスクへの備え――こうした課題にどう向き合うべきか、模索している企業は少なくありません。

「将来の環境規制にどう対応すればいいのか分からない」
「設備投資を抑えつつ、持続可能な材料に切り替えたい」
「いざという時に備えて、信頼できる調達先を確保しておきたい」

こんなお悩みをお持ちの企業様は、ぜひ一度、三井物産プラスチックまでご相談ください。
製品の特長や導入事例、貴社に合わせたご提案など、丁寧にご案内いたします。
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