素材を知る2022年10月17日
「ライスレジン®」製品事例のご紹介
国産のお米が原料のプラスチック
「ライスレジン®」とは?
ライスレジン®は、非食用の「お米」を原料に使用した国産のバイオマスプラスチックです。バイオマスプラスチックとは、お米やトウモロコシ、サトウキビなどといった植物由来の原料を使用して作られたプラスチックを指します。
従来のプラスチックは地中から掘り出した石油という有限な化石資源を原料としており、地球上のCO2量を増加させることなしに生産することができません。
一方、バイオマスプラスチックは原料に再生可能な有機資源であるバイオマスを含むことから、有限資源である石油の使用を削減できる他、原料となるバイオマス自体その生育過程でCO2を吸収するため、従来のプラスチックに比べ、CO2の排出を抑制することができます。
「ライスレジン®」採用の製品例
SDGsの認知が広まり、消費者のエシカル消費への意識も高まりつつある中、プラスチック資源循環法の施行により、バイオプラスチックを使用した製品のニーズがさらに増加していくことが予想され、さまざまな製品でライスレジン®の採用が進んでいます。
事例1・ゴミ袋/レジ袋
新潟県南魚沼市では、温室効果ガスの削減や市民の環境意識の向上を目指し、南魚沼市指定ゴミ袋にライスレジン®を採用。お米を10%含む「ライスフィルム10」が採用されています。2020年7月から有料化となったレジ袋についても、郵便局や各種ショップ等で採用されています。
事例2・アメニティ・カトラリー
プラスチック資源循環法において、使い捨てプラの提供事業者が取り組むべき基準が策定され、2020年7月より有料化されたレジ袋の他、ヘアブラシ、櫛、剃刀、歯ブラシ、フォーク、ハンガー等が対象となっています。歯ブラシやヘアブラシ等一部製品でライスレジン®の採用が進んでいます。
事例3・クッション材
(株)モーブルが国内唯一の特許技術で自社生産しているコア材・LITEWAVE®。昨今の環境問題に対する意識の高まりを受けライスレジン®を採用。日本の環境・産業問題解決にも寄与する、持続可能な製品としてライスレジン®を配合した「RICEWAVE®」を開発。
株式会社モーブル様の導入事例
「RICEWAVE®(ライスウェーブ)」
株式会社モーブルでは、国内唯一の特許技術を用いて、プラスチック製のマットレスコア材・LITEWAVE®(ライトウェーブ)を自社生産しており、「洗える」「ヘタリにくい」「通気性・保温性」「消毒可」など無限のポテンシャルを秘めた次世代素材として、スポーツシーンやホテル、プールサイド、グランピング施設、保育園など様々な用途・フィールドで採用されています。
昨今の環境問題に対する意識の高まりを受け、日本の環境・産業問題解決にも寄与しながら、持続可能な製品として機能する「ライスレジン®」とめぐり合い、同材を配合した新製品「RICEWAVE®(ライスウェーブ)」を開発、大手リゾート施設内に設置されるクッション材として採用されています。
まとめ
ライスレジン®は環境対応の観点から注目が高まるバイオプラスチックの1つで、バイオマス原料として日本の非食用米を使用した国産のバイオマスプラスチックです。 SDGsが本格的な広がりを見せる中、消費者からの関心は高く、幼児用玩具、レジ袋、アメニティ、カトラリー等さまざまな用途で採用が広がっています。